
学校案内

本校は大分県西部に位置し、最寄りのJR日田駅から車で約15分の所にある。阿蘇外輪山より流れ出る大山川が中央を南北に流れ、玖珠川と合流して、筑後川へと流れ込む。校区は川に沿って南北に長く、総面積は45.72k㎡である。大山川に沿った谷間の平地に36集落が点在している。
校区の人口は平成24年3月末現在、3146人、世帯数は984戸となっており、漸減の傾向の一途をたどっている。面積の75%を標高100m~500mの急傾斜の山林が占める。まだ国が米作を推進していた昭和36(1961)年よりこの地理的特性を生かした作業負担が小さく収益性の高いウメやクリを栽培する方向へと転換し、さらに梅干しに加工して付加価値を高めるNPC運動(New Plum and Chestnut)を開始した。これは一村一品運動の原点としても知られている。現在はさらに、えのき栽培などはじめとする菌茸事業を導入し、高次元農業の実現を成し遂げ、各地から注目を浴びている先進地である。
近年は観光産業にも力を入れ、平成12(2000)年に地元の有機農作物を使ったバイキング料理の「木の花ガルテン」、平成14年開業の宿泊温泉施設「ひびきの郷」や平成16年の「水辺の郷おおやま」等、地域の特性を生かし県内はもとより九州各地より多くの観光客を集めている。歴史では英彦山の修験道の修行地の延長として知られ、「はだか参り」が復活した985年社殿建立の烏宿神社、1112年に創建された菅原道真公由来の老松天満社や江戸時代の農家の旧矢羽田家住宅がある。隠れた名所として松原ダム水面下の美しい「棚田跡」や竹の首地区の砕石場への「沈み橋」等の景観にも恵まれている。
学校教育に対しては旧大山町時代より町の物心両面の支援があり、学習と部活動の両立できる生徒の育成めざして、地域を挙げての取組が行われてきた。平成17年3月22日の市郡合併より日田市立大山中学校となってからも、文武両道の伝統は引き継がれ県・市の中体連大会での活躍はめざましいものがある。また、地域唯一の中学校である本校への保護者・地域の期待や愛着は強く、それを象徴するのが育友会活動である。平成11年度には大分県PTA連合会および日本PTA全国協議会より団体全国表彰を受けた。その後も熱心な活動を3つの専門部(文化教養部、生活指導部、環境整備部)で行っている。地域との連携では、平成12年度より学校評議員制度を導入し、開かれた学校づくりを志向するとともに、それをさらに拡大し、町ぐるみの健全育成を遂げるための「大山っ子を育てる会」の体制を整備し取り組みを深めている。
しかし、生徒数は過疎化の影響により年々減少しており、現在は最盛期の5分の1ほど(平成24年:79名)となっている。そうした中、平成21年1月には校区内3小学校との小中一貫校開設に向けた答申が出され、それ以降、地域との話し合いが進められた。その結果、平成24年3月27日には「大山・鎌手・都築の3小学校を統合した新小学校を鎌手小学校の位置に平成25年4月に開校する。」「小中一貫校をB&Gの位置に平成27年4月に開校する。」ことを確認するための調印式が市長と大山地区3校区の「教育環境整備対策委員会」の各委員長の間で執り行われた。
現在、平成27年4月の小中一貫校開設に向けて、義務教育9ヵ年を一体的にとらえた教育課程の編成や指導方法、学習の場の設定などについて、調査・研究を進めているところである。