校長コラム~始業式の式辞~
中部中学校始業式の話
今日は令和4年度のスタートです。そして、令和4年度1学期の始業式です。
新しいクラスになりました。この出会いを大切にしてほしいと思います。
さて、私から始業式の式辞として二つのことをお話します
一つ目は思いやりをもって生活をしてほしいということです
今日から新しいクラスがスタートします。今日から過ごすこのクラスが皆さん全員にとって過ごしやすく楽しいクラスにしてください。同じクラスの友だちが嫌な思いをするようなクラスには絶対にしないでください。安心できる、楽しいクラスにするか、その逆のクラスにするかは皆さん方一人一人にかかっています。
(恕の話)この字を読めますか?(恕を提示する)
これは(じょ)と読みます。難しい感じで、怒りという字ににているので良くないイメージに感じる人もいるかもしれませんが、
これは思いやりを持つという意味です。
・国語の時間に習ったかもしれませんが、昔の中国にとっても立派な人がいました。その人に、お弟子さんが聞きました。
「この世で一番大切なものはなんですか」そうすると、しばらく考えて、「恕(じょ)かな?」といいました。
そして続けました。
「己(おのれ)の欲(ほっ)せざるところは人に施(ほどこ)すことなかれ」
つまり、恕が一番大切だ、自分が嫌と思うことを人にしてはいけない」
(ふわふわ言葉、ちくちく言葉の話)
わたしは、小学校で校長をしていたことがあります。
小学校の、低学年1,2年生の教室に行くと
机に寝そべったり、床に寝そべったりする子どもたちがいます。
いろんなところで子供が泣いていたり
周りのことを十分に考えることができないので、思ったことをすぐ口に出したり、ケンカをしたり、してしまいます。でも、2年生のあるクラスは、とても子どもたちの仲がいいのです。
担任の先生に、「先生のクラスはなぜ子どもたちの仲が良いのですか」と聞いたところ、「わたしは言葉を大切にしています。子どもたちにはふわふわ言葉を使うように、ちくちくことばはなるべく使わないように言っています」
わたしは最初、「ふわふわ言葉」「ちくちく言葉」の意味がわかりませんでしたが、
小学校の低学年は、「ふわふわ言葉」は気持ちがふわふわなる言葉で、「ちくちく言葉」は気持ちがちくちくする言葉とイメージしたのではないかと思います。
つまり、投げかける言葉を大切にすれば仲の良いクラスになるということではないでしょうか。ぜひ、新しいクラスの仲が良くなるよう、一人ひとりが気を付けてほしいと思います。
時々、「いじめ」問題が話題になることがありますが、思いやりの心をみんながもつことができれば、「いじめ」はなくなると思います。
今現在、いじめはないと思いますが、中部中ではいじめは絶対に許しません。
2つめは学校の教育目標についてです。
今年の教育目標は「夢を持ち自ら学び続ける生徒の育成です。」
みなさん、夢や目標を持ってください、それに向かって一生懸命頑張ってください
これまでも、なぜ学校はなぜあるのかという話をしました。
何故、あるのですか?それは「皆さん方の将来の幸せのためにあるのです。」
学校の先生や学校にかかわる人たちはすべてみんなの幸せのためにさまざまな努力をしているのです。
授業の準備をするのも、皆さんをほめるのも、皆さんを厳しくしかるのも・・・すべて、皆さんがたが将来を生きるのに必要な力をつけてもらいたいと思っています。今日この日を迎えるために先生方、みなさんが春休みの間ずっと学校でさまざまな準備をしてきました。いろんな掲示物を作ったり、たくさんの話し合いをしたり、机の準備や、多くのことをしました。
毎日の授業でもこれから先生方がしっかり準備をします。しかし、皆さん方自身がその気にならなければ意味がありません。「馬を水辺につれていっても、馬に水を飲ませることができない」という言葉があります。
いくら先生やおうちの方が、みんなの将来の幸せのために勉強してほしいと願っても当の本人がやる気にならなければ何にもなりません。
ぜひ、ひとり一人が「夢を持ち自ら学び続ける」気持ちで一年が頑張ってください。