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令和7年度入学式式辞

令和7年度入学式式辞

春風に桜が舞うこの佳き日に、大分県議会議員 桝田貢(みつぐ)様をはじめたくさんのご来賓の皆様のご臨席を賜り、令和7年度別府西中学校第5回入学式を挙行できますことに、心より御礼申し上げます。

新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。私たち教職員、そして在校生一同、皆さんを心から歓迎します。

今日から皆さんは、別府西中学校の一員として、3年間の中学校生活をスタートさせます。これから皆さんがこの場所で、かけがえのない仲間と共に、多くのことを学び、成長していくことを心から願っています。

さて、本校の教育目標は「別府を愛し夢をもち、自ら学び続ける生徒の育成」です。
その点から、皆さんに伝えたいことが2つあります。

1つめは、「夢や目標を持つことの大切さ」です。

本校の校歌に、「夢を描く」というフレーズがあります。
夢と聞くと、「将来の職業」を思い浮かべるかもしれません。でも、夢とはそれだけではありません。
たとえば、「もっと人にやさしくなりたい」「苦手なことを克服したい」「毎日笑顔で過ごしたい」――そういった“なりたい自分”を思い描くことも、立派な夢です。

また、夢や目標は一つだけである必要もありません。
将来に向けた大きな夢も、「今日は友だちにきちんとあいさつする」といった日々の小さな目標も、どれもみなさんの成長につながる、大切な一歩です。

大リーグで活躍する大谷翔平選手も、高校1年生のとき、夢の達成のために「目標達成シート」を作っていました。
真ん中には「ドラフトで8球団から1位指名を受ける」という大きな夢。そしてその周りには、「160キロの球を投げる」「体づくり」「変化球の習得」といった技術的なことのほかに、「感謝の気持ちをもつ」「思いやりを忘れない」「あいさつする」「部屋の掃除をする」「本を読む」――そうした野球とは一見関係のないように見える目標がいくつも書かれていました。

けれど、大谷選手はそれらすべてを、自分の夢を叶えるために必要なことだと信じて、実行していったのです。
つまり、「夢を叶える」というのは、特別な人だけに与えられたものではなく、日々の暮らしの中で、自分と向き合いながら積み重ねていくものなのです。

皆さんも、中学校入学というこの節目に、どうか“夢を描く”時間を持ってみてください。
どんな夢でもいいし、誰かと比べる必要もありません。

これから始まる中学校生活の中で、自分の夢や目標を見つけ、それに向かって小さな努力を重ねてください。
うまくいかないことあったとしても、中学校では、一生懸命頑張るその過程こそが大切であり、皆さんを大きく成長させてくれます。。

2つめは、「思いやりの心を大切にすること」です。
人はひとりでは成長できません。友だちや先生、家族など、周囲の人との関わりの中で支えられ、学び合いながら育っていきます。

皆さんが安心して学び、挑戦し、夢を追いかけるためには、互いを思いやる心が欠かせません。小学校で学んだ論語の言葉に「己の欲せざる所は、人に施すことなかれ」というものがあります。自分がされて嫌なことは、人にもしない。相手の立場になって考える。そんな思いやりを持てば、学校生活はもっと温かく、居心地の良い場所になるはずです。

本校は、いじめを決して許しません。困ったときには、遠慮せずに友だちや先生に相談してください。人に頼る力も、これからの時代に必要な力の一つです。

最後に、保護者の皆様、本日はお子様のご入学、誠におめでとうございます。人生の中でも特に成長の著しいこの3年間、お子様は大きく変わっていきます。その成長を、私たち教職員が心をひとつにして支えてまいります。

「すべては子どもたちのために」。この言葉を胸に、地域や保護者の皆様と手を取り合いながら、子どもたちの可能性を広げていきたいと考えています。

どうぞ今後とも、本校の教育活動にご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げ、式辞といたします。